
東京都で戸建て賃貸経営を始めよう!ポイントを紹介
賃貸経営というとマンションやアパートのイメージがあるかもしれません。しかし、東京都では、戸建ての賃貸物件は人気があります。ここでは戸建て賃貸経営の概要と成功させるためのコツを紹介します。これから東京で戸建て賃貸経営を始める方は、ぜひ参考にしてください。
戸建て賃貸経営とは?
戸建て賃貸経営とは、一戸建てを賃貸物件として貸し出し、賃貸収入を得ることを言います。賃貸市場では、アパートやマンションなどの集合住宅の割合が多く、戸建て賃貸の数は限られています。しかし、賃貸利用をする人の中には「庭がほしい」「ペットを飼いたい」など、戸建て賃貸物件へのニーズはあります。戸建て賃貸は、需要に供給が追い付いておらず、高い人気が見込めます。
戸建て賃貸経営でポイントとなるのは、「家賃をどんな金額で設定するか」です。家賃は、周りに戸建て賃貸物件が多いエリアなら周りの家賃を参考にしてもよいですが、戸建て賃貸物件そのものが少ないことが多いため、近隣エリアの賃貸マンションの家賃や駐車場代などを参考にすることになります。
戸建て賃貸物件は需要に対して供給が少ないため、多少高めに設定しても、入居が決まりやすい傾向があります。目安としては、たとえば3LDKの戸建てを賃貸にする場合、近隣エリアの3LDK賃貸マンションの家賃と駐車場料金の合計額に、10~15%ほど上乗せした金額を家賃相場とするのが無難と言われています。
極端に戸建て賃貸が少ないエリアや、ファミリー層に人気が高いエリアなどは、より高い賃貸需要が見込めるため、これよりもさらに高い強気の家賃設定をすることも可能となります。とはいっても、ローンで購入する時に月々に支払う金額を明らかに上回ると、敬遠されてしまいます。また、アパートやマンション経営と違い、空室のリスクが高く、空室が長引くと収益が悪化してしまいます。家賃設定は、他との比較は勿論ですが、キャッシュフロー面も考えて、投資を回収することも考えておきます。
戸建て賃貸経営は、賃料を高めに設定できるメリットがありますが、リスクへの対応も想定しておきます。戸建て賃貸経営において特に注意すべきリスクに、近隣住民とのトラブル、リフォーム費用の高額化リスク、空室リスクがあります。戸建て住宅に住む場合は、ゴミ捨てルールや自治会入会など入居者がうまく対応でいない近所付き合い、騒音問題など近隣住民とのトラブルが起きる可能性もあります。クレームを貸主である大家に言ってくることもあります。
戸建て賃貸物件の入居者はアパートやマンション入居者に比べて長く住む傾向があるため、退去の際のリフォームの発生頻度は低いですが、1回あたりのリフォーム費用は、住戸面積の広さや設備の多さ、居住期間の長さなどもあってアパートやマンションよりも高額になりがちです。戸建て賃貸経営を始めた段階から将来的なリフォーム出費の発生を想定しておくことが必要です。家賃設定の際にも、リフォーム費用を回収することを考えておきましょう。
戸建て賃貸経営は、入居者が決まればアパートやマンションよりも長期的に安定した家賃収入が見込めるのが大きな魅力のひとつですが、その反面アパート経営やマンション経営よりも高い空室リスクがあるという側面もあります。
また、空室状態であっても固定資産税や都市計画税は発生しますし、さらに入居者が今までやってくれていた清掃や除草などの管理、さらに室内の空気の入れ替えもしなければいけなくなります。入居者がいる時は「管理などの手間が省ける」という状態になっていた戸建てのメリットが、空室になったとたんデメリット化してしまうということです。
上手な戸建て賃貸経営のコツ
戸建ての賃貸は、空室になると収入がなくなってしまいます。長く入居者にいてもらい、入居者が退去した後もすぐに次の入居が見つかるようにする必要があります。上手に戸建て経営をするためのコツを紹介します。
戸建ての状態をこまめにチェックしておく
戸建て賃貸経営は、アパートやマンションと違って「清掃や除草なども入居者が自ら行ってくれる」という管理の手間が省けるメリットがありますが、だからといってすべてを入居者にまかせきりにするのではなく、大家さんがこまめに状態をチェックします。
定期的な点検を実施して早い段階で対処することで、退去時のコストを抑えられます。早めのメンテナンスにより、設備の入れ替えではなく、ちょっとした修繕で済むだけでなく、入居者から「きちんと建物や設備の管理をしてくれる」という信頼感を得ることにもつながります。
また、早めのメンテナンスを続けることで修繕費を抑えることも可能ですので、入居者におまかせで最低限以外のことはしないとするのではなく、こまめな点検や早い段階でのメンテナンスの申し出を心がけるようにしましょう。
物件の設備を充実させておく
戸建ての賃貸物件はアパートやマンションと比べて数が少ないため、競合先も少ないのがメリットですが、その少ない競合先と比べても有利になり人気物件になるには、競合する他の戸建てにはないアピールポイントを作ることが重要となります。具体的なアピールポイントの例としては、
・駐車場を2台以上駐車可能にするなど、スペースを広く取る
・戸建て賃貸でもペット不可の物件が多いエリアではペット可の条件をアピールする
・庭スペースをアピールする、キッチンには機能性にすぐれたシステムキッチンを採用し、コンロもできれば3口にする
・複層ガラスや二重窓を採用する
・収納にも子どもの遊び場にも使えるロフトをつける
などがあります。
東京都では戸建て賃貸のニーズは高く、強気の家賃設定が可能で収益が見込めます。一方、空き質となった時は、収入がまったくなくなるリスクもあります。上手に戸建て経営をするためにはこまめに設備をチェックし、競合物件との差別化をすることがポイントです。